大雨への備え考える 石巻・青葉中で講和 「自身の避難行動計画を」
石巻市青葉中(生徒195人)は7月11日、防災学習の一環として「大雨・洪水に関する講話」を企画。全生徒が東北地方整備局防災室の森本浩輔計画係長らから最近の雨の降り方や防災情報の入手、進行型災害に備えたマイ・タイムライン(防災行動計画)作成について学んだ。緊急時、自身や家族、地域の人の命を守る行動につなげていく。
青葉中は本年度までの2カ年、県教委から「地域と連携して学校防災体制づくりを進めるモデル校」に指定された。毎月1回「防災学習の日」を設定して活動しており、大雨・洪水に関する講話は近年、台風や大雨の被害が多くなっていることを踏まえ、実施した。
「1時間に50~80ミリは非常に激しい雨で滝のように降る。石巻で50ミリ以上の雨は2014年9月に91ミリで猛烈な雨だった」
森本さんは、1時間に50ミリ以上降る大雨が、2012年から21年まで年平均約326回と、1976年から85年までの年平均回数と比較して約1.4倍増えていることを気象庁データを基に説明した。
災害に備えるため、ハザードマップなど防災情報の入手に言及。「石巻市は防災マップとしてインターネット上で公開している。青葉中は0.5~3.0メートルの浸水が想定され、避難場所に指定されている。洪水時は2階以上の鉄筋コンクリートの建物に避難する」と語った。
マイ・タイムラインは災害に備えた準備行動や避難行動を数日前からの時系列で整理した計画を指す。防災室の佐々木和嗣課長補佐は作成の大事なポイントとして、事前に(1)避難先(2)避難スイッチ(気象台・自治体からの情報、身近な異変など)を決める(3)持っていく物を準備する-の三つを挙げて説明した。
防災室の十枝内(としない)美範室長は「今後、自分で作ってみてほしい。まず作ってみることが重要。いざというときに冷静な対応ができる」と強調した。
千葉正人校長は「東日本大震災の教訓を生かし、災害に備えた事前の準備、情報、早期避難が大切だ。自分、家族、地域の人の命を守る行動につなげてほしい」と語りかけた。