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学校安全の推進へ 生徒が救命法習得 SPS認証校の石巻・住吉中

心肺蘇生法の研修で心臓マッサージを体験する3年生

 学校の安全を「生活」「災害」「交通」の3分野で推進する「セーフティプロモーションスクール(SPS)」の認証校である石巻市住吉中(生徒235人)は本年度、生活安全を重点に活動を展開している。「常に備えよ!」をスローガンに、2・3年生が応急手当や心肺蘇生法を体験し救命スキルを身に着けたほか、生活安全委員会が毎月1回、校舎内の安全点検を実施している。全生徒は認証団体の日本SPS協議会からSPSサポーターに委嘱されており、一人一人の意識が高まっている。

 住吉中は2018年3月にSPSの認証(3年間)を受け、21年5月に再認証(24年5月まで)された。

 応急手当・心肺蘇生法の研修は7月1日に実施した。3年生は救命を必要とする人を発見した場合の対応や119番通報の仕方を学び、AEDの操作や人形を使った心臓マッサージの実技に取り組んだ。石巻地区消防本部職員9人が指導した。

 生活安全委は生徒3人が通学用に使う自転車の点検も実施する。地域に密着した持続可能な防犯活動として、JRC委員会と二つの部活が月1回、校舎北側の土手を清掃している。

 新型コロナウイルス対策で保健委員会は昼の放送で手洗い、うがいを呼びかけ、感染予防を周知する。

 地震・津波や緊急地震速報、洪水・浸水対応、原子力防災などの避難訓練を年間6、7回実施し、緊急時の避難行動を確認する。

 安部忠衛安全担当主幹教諭(50)は「SPSの取り組みは安心安全な生活への意識を喚起し、生徒は自らの命は自分で守るという自覚を新たにしている」と話し、「東日本大震災の教訓を生かし、災害から身を守る迅速な避難行動につなげたい」と力を込めた。

 SPSは地域や家庭と連携した安全な教育環境を整えた学校を認証する取り組み。01年に児童8人が犠牲になった大阪教育大付属池田小殺傷事件を教訓として14年に始まった。

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