築200年の商家で熟成の逸品「角打ち」も 盛岡・紺屋町にワインショップオープン

 盛岡市紺屋町で約200年保存されてきた商家「茣蓙九(ござく)」の一角に7月、ワインショップ「アッカトーネ539」がオープンした。国内外のワインを販売するほか、ワインをその場で楽しめる「角打ち」のスペースを設けた。オーナーでソムリエの松田宰(つかさ)さんは「地域に愛される店を作り、町のランドマークを守りたい」と語る。

オープンしたアッカトーネ539のカウンターに立つ松田さん=盛岡市紺屋町

 角打ちスペースでは、ワイン(600~1000円)やイタリア産ジュース(400円)をはじめ、チーズやピクルスを盛り合わせた「角打ち膳(1000円)」などを提供する。

 江戸時代後期建造の茣蓙九は、木造2階で古風な商家のたたずまいを伝える。増築が繰り返されたとみられ、一部は市景観重要建造物に指定されている。

 1816年創業の日用雑貨店「森九商店」の店舗兼住宅で、近年使われていない棟があった。店長の森理彦(まさひこ)さん(44)は「入り込んだ落ち葉が腐ったり壁がゆがんだり、倒壊しかけていた」と振り返る。

 ワインショップの入居は、市内で27年間バーを経営していた松田さんの元に、森さんが客として訪れたことがきっかけだった。

 茣蓙九の長い歴史に魅力を感じた松田さんが「店として活用することで建物を維持したい」と提案。傷みのひどい壁は取り壊し、ワインセラーを設置するなど改修して開業した。

江戸時代末期から残る茣蓙九。ワインショップは建物左側=盛岡市紺屋町

 茣蓙九の土間の建屋は夏に気温が上がりにくく、ワインを管理しやすいという。建物の歴史に合わせ「熟成」をコンセプトとした製品をそろえ、ワインを気軽に楽しんでもらおうと角打ちを始めた。

 店の周辺では新盛岡バスセンターや商業施設「monaka」の建設が進む。松田さんは「これから人の流れが生まれる場所。地域の盛り上がりに貢献できたらうれしい」と話す。

 営業は午後2~9時。金、土曜は午後11時まで。月曜定休。連絡先は同店019(624)3310。

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