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新たな表現、まちに光 リボーンアート・フェスきょう開幕

風間さん(奥)から作品の説明を聞く参加者=復興祈念公園周辺エリア

 石巻市の牡鹿半島を中心に繰り広げられる現代アートと音楽、食の総合祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2021-22」の本祭後期を前に、市内で19日、報道機関や関係者向けのツアーがあった。参加者は市街地などを回り、新たな作品を鑑賞した。

 メインエリアの一つ「石巻南浜津波復興祈念公園周辺」は、東日本大震災に耐えた蔵や日本製紙旧宿舎、みやぎ東日本大震災津波伝承館などに作品が展示されている。

 野蒜石が材料になっている蔵を会場にした美術家の風間サチコさんは、アルミ板に過去の松島の風景などを描いた作品や絵はがきを公開。「一つの景色の過去、現在、未来が想像できるようにした。描かれている人物の気持ちなどを考えてみてほしい」と参加者にポイントを解説した。

 このほか、震災遺構の「本間家土蔵」では、画家・彫刻家として活躍する加藤泉さんが地元産の井内石を使った高さ約3メートルの立像や横たわる像を設置した。

 作品数の多い市街地エリアでは中央1丁目のギャラリー「アートドラッグセンター」代表の有馬かおるさん、画家の弓指寛治さんらが北上川近くの市中心部に作品を展示している。

 会期は10月2日まで。後期初日の20日は午前9時半に、市かわまち交流センターで、RAF実行委員長で音楽プロデューサーの小林武史さん(新庄市出身)らが出席し、オープニングセレモニーが行われる。

■エリア別参加アーティスト(敬称略)

【石巻市街地】
朝吹真理子、有馬かおる、梅田哲也、オスジェメオス、川俣正、笹岡由梨子、山内祥太、弓指寛治、渡辺慎二郎、プロダクション・ゾミア(アピチャッポン・ウィーラセタクン、イルワン・アーメット&ティタ・サリナ、アウン・ミャッテー、ティントン・チャン、メッチ・チューレイ&メッチ・スレイラス、モンティカ・カムオン)

【復興祈念公園周辺】
雨宮庸介、風間サチコ、加藤泉、川俣正、SIDE CORE(BIEN、EVERYDAY HOLIDAY SQUAD)、さわひらき、目[mé]、保良雄、弓指寛治

【渡波】
小谷元彦、保良雄

【荻浜・桃浦】
伊勢谷友介、小林武史、藤本壮介
<常設作品>
久住有生「淡(あわ)」八大龍王碑付近
金氏徹平「ボイルド空想(マテリアルのユーレイ/石巻)#1、#2、#3、#4」旧荻浜小校庭(※注:金氏さんの作品はイベントなどの特別公開日のみ鑑賞可能)
名和晃平「White Deer(Oshika)」ホワイトシェルビーチ

【鮎川】
有馬かおる
<常設作品>
島袋道浩「白い道」コバルト荘跡地の下
吉増剛造「roomキンカザン」島周の宿さか井
増田セバスチャン「Microcosmos-Melody-」ホエールタウンおしか

Reborn-Art Festival 2021-22[ 後期 ] 利他と流動性

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