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試合撮影はAIにお任せ NTT東、女川で県内初の試み

AI搭載の無人カメラで撮影されたサッカー大会

 NTT東日本宮城事業部は人工知能(AI)を搭載した無人カメラでサッカーの試合を撮影、編集する試みを女川町で実施した。県内初の試みで、ICT(情報通信技術)を活用し、スポーツ施設の高機能化や地域活性化につなげていく。

 撮影は7月27~29日に町内であった少年サッカーの大会「アイリスオーヤマ第7回プレミアリーグU-11チャンピオンシップ2022」で実施。NTT東日本のグループ会社が扱っている高さ最大4メートルの可搬型のAIカメラを使用した。

 使用手順はカメラを設置した後、対象となるスポーツ大会名や競技場の広さなどを入力するだけ。撮影時は人が操作しなくても、カメラがボールや選手の動きを把握して自動的に試合を撮影する。画面からボールが外れることはなく、セットプレーやカウンターの動きにも対応していた。

 動画編集もAIが担い、リアルタイムの配信だけでなく、DVD化も可能。バスケットやバレーボールといった競技にも対応でき、カメラマンも必要としないため、新型コロナウイルス対策や人手不足を補える点も特長となっている。

 会場となった女川町ではカメラ導入を検討している。実現すれば今年5月に清水地区に新設された競技場「女川スタジアム」などを活用したスポーツイベントや大会の誘致、社会人サッカーチーム「コバルトーレ女川」の活動にも生かされそうだ。

 NTT東日本の松林敏彦石巻営業支店長は「コロナ禍でも親御さんが子どもの頑張りを見ることができる。町としても大きな大会が開催できれば訪れる人も増えるだろう」と話した。