DX推進へアプリ開発 村井知事、石巻で講演 避難時の活用も
内外情勢調査会石巻支部の懇談会が10日、石巻市千石町の石巻グランドホテルであり、村井嘉浩知事がデジタル技術を活用した業務改革「デジタルトランスフォーメーション(DX)」について講演した。開発中のマイナンバーカードと連携したスマートフォンアプリの内容を説明し、DX推進の重要性を強調した。
石巻商工会議所の会員ら約80人が出席。村井知事はアプリに関し、アンケート機能で県民が政策形成に参加したり、災害時に避難所の住民が必要な物資を申し込んだりする使い方を紹介した。
今後検討する機能には、キャッシュレス決済の導入が困難な小規模店などへの支援策としての地域ポイント制度や、医療情報などを共有する「みやぎ医療福祉情報ネットワークシステム」と連携した住民の健康管理、外国人観光客へのアプローチなどを挙げた。
人口減少で今後、自治体の税収が減る見通しを説明した上で「県民サービスを今以上に良くするのに必要なのがDX。効率化で浮いた予算は社会保障などに充てられる」と訴えた。
DXの推進で県政を受動型から能動型に変革させると主張し「必要な情報を県民に直接届けられる環境をつくりたい」と述べた。