秋漁到来 冷凍カツオ、初水揚げ トロール船も入港 石巻魚市場
石巻魚市場に3日、遠洋カツオ・マグロ一本釣り船が入港し、冷凍カツオ約130トンが今季初水揚げされた。7、8月は夏季休業だったトロール船の操業も今月から再開している。金華山沖や仙台湾沖などで取られた魚が続々と姿を見せ、秋漁の本格化に市場が活気づいた。
一本釣り船で入港したのは茨城県神栖市の「第83稲荷丸」(420トン)。8月下旬ごろから太平洋沖合で漁獲した。水揚げ作業が午前7時ごろから始まり、ベルトコンベヤーなどで船内から運び出し、水揚げ棟のスタッフがサイズごとに選別していった。
漁労長の阿部光夫さん(63)=石巻市=は「例年よりも魚の数が少なかったが、大型のカツオが主体で脂乗りはいい。刺し身で楽しんでほしい」と話した。
トロール船は沖合、近海など36隻が入り、スルメイカ11トンやサバ68トンなどを水揚げ。石巻魚市場によると、4~5年ほど前から地球温暖化の影響で、チダイやタチウオといった海水温が高い南の海に生息しているはずの魚が揚がることも当たり前になってきているという。
佐々木茂樹社長は「数やサイズはこれからに期待といったところ。寒くなれば秋以降に食べられる魚も姿を見せてくれると思うので、今以上に市場がにぎわうだろう」と話した。