発掘品から日本列島探る 石巻市博物館で巡回展 毛利コレ、地域展も開催
全国各地で行われた遺跡調査の成果を紹介する巡回展「発掘された日本列島2022」が17日、石巻市開成の市博物館で始まった。文化庁と市博物館、河北新報社などが主催し、石器や土器、装飾品といった出土品など約520点を展示。近年の発掘成果を説明する「新発見考古速報」では、旧石器時代から明治時代の14遺跡を紹介している。10月23日まで。
各地域の発掘成果に触れる「我がまちが誇る遺跡」では、長野県富士見町の井戸尻遺跡群で出土した石器や調査報告書などがある。
巡回展に合わせた地域展として「毛利総七郎・遠藤源七の考古コレクション-明治・大正・昭和戦前期の発掘と蒐集(しゅうしゅう)」も同時開催(11月6日まで)。東北大が所蔵する沼津貝塚(石巻市)の出土品も見られる。
開場式で斎藤正美石巻市長は「個性豊かな地域の歴史や近年注目された遺跡を紹介でき、うれしく思う。里帰りした沼津貝塚の出土品もぜひ見てほしい」とあいさつした。
巡回展は埋蔵文化財への理解を深めてもらおうと1995年度に始まり、今回が28回目。6月から来年2月までに5道県を巡る。
<あす講演会>
博物館が入る市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)では19日、巡回展と地域展の見どころを解説する講演会を開催。文化庁文化財調査官の斉藤慶吏氏らが講師を務める。午後1~3時。参加無料。連絡先は市博物館0225(98)4831。