朝刊連載「震災を編む」で、東日本大震災を題材とした表現に挑んだ4人の大学生を紹介した。大人に近づく過程で災禍と向き合い、芽生えた思いを形にするまでの心の移ろいを聞かせてもらった。
私が取材した気仙沼市出身の男性は当時8歳。津波で自宅を失ったが「被災したんだ」と自覚したのは、その10年後。進学で上京…