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新生メモリアルネット始動 石巻の震災伝承2団体が統合 3県の語り部らと連携強化

新しい看板を除幕する武田代表理事(左から4人目)ら

 東日本大震災の伝承活動に携わる石巻市の2団体が1日、統合して新たに公益社団法人「3・11メモリアルネットワーク」として始動した。石巻地方での取り組みを充実させるとともに、岩手、宮城、福島3県などの伝承団体や個人の連携を強め、将来に向けた持続的な活動につなげる。

 統合したのは被災3県を中心とした伝承に取り組む団体・個人の連携組織「3・11メモリアルネットワーク」と、石巻市などで震災伝承活動を続ける公益社団法人「3・11みらいサポート」。みらいサポートは、これまでもメモリアルネットの事務局を担っていたが、組織を一本化してそれぞれの活動を部門に分けて継続する。

 メモリアルネットは2017年に任意団体として発足。伝承や防災・減災活動の広域連携やシンポジウムの開催、伝承活動をサポートする基金の運営などに取り組んできた。みらいサポートは11年に設立。震災学習プログラムの提供や伝承交流施設「MEET門脇」(石巻市門脇町5丁目)の運営などを担ってきた。

 新組織ではメモリアルネットの活動を「広域伝承連携部門」、みらいサポートの活動を「地域伝承推進部門」として継続し、新たな活動も計画する。理事会は両団体の理事らで構成する。

 MEET門脇で記者発表会があり、武田真一代表理事は「復興期間が終わり、これからが震災の体験を次の世代に伝える重要な期間。地域活動と3県が連携した活動を通じ、持続的で広がりのある取り組みを展開したい」と話した。

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