東松島で「ありがとうフェスタ」 富山のNPO、4年ぶり被災地訪問 住民と交流
東日本大震災の被災地支援として児童・生徒、教職員らが歌や演劇の公演活動をしている富山県高岡市のNPO法人「大空へ飛べ」と、石巻地方などで活動する文化団体や地元住民が交流する「ありがとうフェスタ」が8日、東松島市野蒜市民センターで開かれた。歌やダンス、伝統芸能などを披露し合い、親睦を深めた。
石巻地方の市民ミュージカル「心の復興 13回忌ミュージカル 100通りのありがとう」が、ミュージカルナンバーを歌い、東松島市内の御神楽(みかぐら)伝承クラブ「天翔」は和光大(東京)と合同で演舞を披露し、支援への感謝を伝えた。
「大空へ飛べ」は復興応援ソング「花は咲く」やミュージカル「アニー」の「Tomorrow」などを披露。手遊びや手話を交えた曲もあり、関係者や住民らは音楽に合わせて手拍子をしたり、一緒に口ずさんだりして楽しんだ。
100通りのありがとうのメンバーで、東松島市牛網の手代木麻里さん(27)は「遠方からの支援に感謝。自分たちの活動も紹介できて良かった」と話した。
「大空へ飛べ」は、2012年から石巻地方の仮設住宅などを訪問。住民らと交流してきた。被災地での支援コンサートも行い、集めた支援金を東松島市鳴瀬桜華小などに贈っている。
被災地訪問は18年以来4年ぶり。イベント企画などを行う文化部門の西海裕一実行委員長(39)は「震災から10年で終わるのではなく、つながった縁を大切に訪問を続けたい」と語った。
ありがとうフェスタには、石巻市旧大川小の卒業生らによる「Team(チーム)大川未来を拓(ひら)くネットワーク」や七ケ浜町出身の高校生らでつくる「きずなFプロジェクト」なども出演した。