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生カキぷりっと 県漁協、今季初出荷 初入札は高値

生産者や家族らが手際良くカキの殻をむいた

 県漁協の生食用カキの出荷が11日に始まった。今季は海水温が高く生育が遅れ、品質検査でも食用に適さない「卵持ち」が多かったことから、県が指針とする解禁日より約2週間遅れてスタート。石巻地方でも早朝から生産者らがむき身作業に追われ、シーズン到来に浜は活気づいた。

 石巻市渡波の県漁協石巻湾支所「万石浦鮮かき処理場」では生産者や家族、パートら約150人が集合。フェースシールドの装着といった新型コロナウイルス感染対策を講じ、9日に水揚げ、殺菌処理されたカキの殻を専用のナイフで手際良くむいていった。

 市内で行われた入札には石巻市や女川町、南三陸町など県内50の処理場から10・5トンが運び込まれた。平均価格は昨季より6000円高い2万8600円で、最高値は3万6000円だった。12日から石巻地方のスーパーなどに並ぶという。

 県漁協石巻湾支所の斎藤幸一かき部長(61)は「品質検査があった9月末から実入りが回復してくれて安心している。品質は今のままでも甘くておいしいが、寒くなればさらにいいものが出るだろう。ぜひ家庭で味わってほしい」と話した。

 出荷は来年3月までがピーク。期間中は貝毒の発生による出荷自主規制があることなどを想定し、一部地域では6月末まで続く予定。県漁協によると、今季は1600トンの生産を見込んでいる。

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