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マグカップで懐古 37年前の街を印刷、要望受け商品化 石巻・珈琲工房いしかわ

懐かしい石巻市街地の写真をプリントしたマグカップ

 石巻市北村の「珈琲(コーヒー)工房いしかわ」が、1985年に撮影された石巻市中心街の懐かしい風景をプリントしたマグカップを発売した。以前から市内の懐かしい景色をイラストにしたコーヒーセット「石巻の香り」のパッケージ写真として使っているが「長く手元に置きたい」という声を受け、石川光晴社長(67)が知恵を絞った。日和山と対角線上にある湊舘山地区から中瀬を含む北上川河口付近を見下ろす構図は新鮮で、コーヒータイムをより豊かにしてくれそうだ。

 写真は元新聞記者でルポライターの亀山幸一さん(94)=石巻市駅前北通り2丁目=が撮影した。満開の桜越しに、中瀬を中心に北上川河口の両岸の風景が写っている。

 時の流れや東日本大震災で失われた懐かしい風景で「丸光石巻店(丸光デパート)」「岡田劇場」「たわらやレストラン」のほか、JR石巻駅前方面を含む中心部がすっぽりと収められている。

 日和山から中瀬方向を見下ろす写真は目にする機会が多いが、対角線上に当たる北西方向から見下ろした構図の写真は珍しい。石川社長が亀山さんに願い出て、パッケージ写真に採用した。

 「パッケージ写真が紙製で色あせてきた」などと湿気や光の影響で退色が進むため「別の形で長く写真を手元に置きたい」という声が寄せられ、石川社長がコーヒーを飲む際に手に取るカップへの印刷を思いついた。

 写真と共に「石巻の香り」「撮影:ルポライター亀山幸一(1985年)」の文字が入る。1個1400円(税別)で、今月中旬に本店や各店で販売を始めた。

 石川社長は「石巻市民だけでなく、石巻にゆかりのある人、震災でお世話になった人、さらには旅行の思い出にお薦めしたい」と話す。

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