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古里の子どものために 東松島で「ポプラいきもの調査隊」 児童、昆虫や植物に興味津々

滝山公園でクモの巣を観察する松林教授(右)と児童たち

 子どもたちが地域の生物に興味を持ち、自然や動物を愛する心と郷土愛を育んでもらおうと、児童書などを出版するポプラ社(東京)は6日、東松島市矢本西小児童を対象とした特別授業「ポプラいきもの調査隊in東松島」を開いた。散策や映像を通して子どもたちが昆虫や動植物の生態を学んだ。

 同市出身の松林尚志東京農大教授(50)が講師を務めた。5年生46人が参加し、市内の滝山公園でクモやコオロギ、イチョウ、アケビといった昆虫や植物を捕まえたり触ったりした。

 学校では松林教授が滝山に設置したセンサーカメラの映像を紹介。昨年12月の設置後に鳥類16種類、ほ乳類11種類が記録され、そのうちキツネや野ウサギ、カモシカ、タヌキといった動物が映し出された。

 子どもたちは気になった滝山の動植物を各自選び、イラストや文章で特徴をまとめて班内で発表した。後藤結人君(11)は「見たことや触ったことがない虫を見つけ、普段できない体験ができた。センサーカメラにいろいろな動物が映っていて驚いた」と話した。

 東南アジア・ボルネオ島でほ乳類の生態や生息地保全に関する研究に取り組む松林教授は、開発で熱帯雨林が減少している点に触れ「動物がすみかを追われないように集まる場所を集中的に守る活動をしている。生き物や生息地を守ることは私たちの生活を守ることにもつながる」と語った。

 ポプラいきもの調査隊はポプラ社の千葉均社長(60)=石巻市出身=と松林教授が「古里の子どもたちのために」と企画し、今回初めて開催。石巻市の「口笛書店」が事務局を担い、5日には東松島市赤井小でも開かれた。

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