閉じる

「トレイル」海外事例を紹介 ヨルダン大使、石巻で講演

ヨルダントレイルについて語るアンナーブ大使(左)

 八戸市から相馬市までの約1000キロの自然歩道「みちのく潮風トレイル」の特別講演会が20日、石巻市千石町の石巻グランドホテルであった。トレイルを活用した持続可能な地域づくりがテーマで、ヨルダンを横断する国家プロジェクト「ヨルダントレイル」の名を世界的に高めたリーナ・アンナーブ駐日ヨルダン大使が講演した。

 2015年に開通したヨルダントレイルの事例に学び、潮風トレイル沿線地域の今後の取り組みを考えるのが目的。環境省東北地方環境事務所が主催し、石巻市が協力した。

 アンナーブ大使は16年に観光大臣に就任し、国を挙げてヨルダントレイルのPRなどに尽力。「観光、活性化の大きな起爆剤になった」と強調した。3日間にわたって潮風トレイルを歩いたといい「(ヨルダントレイルとの)共通点が多く、学ぶべき点もあった」と感想を述べた。

 トレイルの評価を高めるためには体制づくりが重要と指摘。「さまざまな機関や関係者が力を合わせて取り組まないと成功は難しい。環境への配慮も必要」と話し、トレイルに関わる全ての人々に有益となる仕組みやソーシャルメディアなどで積極的に発信することの大切さを訴え、出席者約60人の関心を集めた。アンナーブ大使ら3人によるパネル討論もあった。

 トレイルとは森林や海岸などを通る「歩くための道」。潮風トレイルは東北4県の28市町村をつなぎ、石巻、東松島、女川の2市1町がルートに入っている。

みちのく潮風トレイル - 環境省
石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ