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児童目線で安全点検 来月、徒歩で南浜津波復興祈念公園まで遠足 石巻小

 石巻市石巻小(児童279人)は11月、全校徒歩遠足を実施する。自分たちの学校から石巻南浜津波復興祈念公園までの間にどんな危険が潜んでいるのか、危険箇所はあるのか、子どもの目線で確認する。10人程度の縦割り班ごとにコースを決めて歩き、安全を点検する。大人では見つけられないリスクに気付くことで防災にもつなげる。地震をはじめ自然災害の危険度が高まる中、危機意識の共有と危機管理が狙い。

 地域と連携した安全教育を目指す石巻小は、子どもの目線、気付きを大事にした活動を進めたいとして、初めての試みとして児童の安全点検に重きを置く全校徒歩遠足を企画した。

 学校から祈念公園まで歩くコースは今後、詰める。11月11日に実施し、各縦割り班は6年生を中心に低学年と一緒に子どもの目線で危険箇所を確認する。保護者のボランティアが様子を見守る。

 川田知宏校長は「道路や学区、住んでいる地域にどんな危険があり、どう気を付ければいいのか。上学年が責任感を持って行動し、下学年に教えてほしい」と期待する。

 普段歩いてリスクを発見できない所も気付く目を持って臨むことで、視点を変えてものを見る目が養われる。

 川田校長は「石小の子はインプットしたものをアウトプットする力がある。発展的発想につながる活動」と意義を語る。

 同校は、地域を挙げて継続的に学校安全(生活安全・災害安全・交通安全)に取り組む活動が評価され、今年2月に日本SPS(セーフティープロモーションスクール)協議会からSPSの認証を受けた。

 かけがえのない命を守り、安全で安心な学校づくりを進める。毎月1回、校内全箇所の安全点検や年間9回の避難訓練を実施する。

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