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ギンザケ、夏が課題 低コスト型陸上養殖実証調査報告

ギンザケとウニの調査結果や現状が報告された懇談会

 石巻市などが実用化に向けて取り組む再生可能エネルギーを活用した低コスト型陸上養殖の実証調査に関する懇談会が24日、同市魚町2丁目の市水産総合振興センターで開かれた。調査を続ける石巻専修大と宮城大が関係者約20人に現状を報告した。

 石巻専修大の角田出理工学部教授がギンザケの調査状況を説明。「通常、水温が高いと餌の食いつきは悪いが、オリーブを交ぜたものは暖かい時でも食べていた」と述べた。「寒流系の魚なので、夏場に強く高水温の耐性を持った個体の育成方法も探らなければいけない」と課題を述べた。

 宮城大は、学内で飼育水を浄化しながら循環利用する「閉鎖循環式」を、田代島では水を入れ替えながら育てる「半循環式」でウニの研究を進めている。

 本年度は石巻市北上町橋浦の農業生産会社「デ・リーフデ北上」の協力を得て廃棄されたパプリカの葉を餌にしていると説明。同大の片山亜優助授は「塩蔵ワカメを与えた時よりも実の色が鮮やかで、生臭さも軽減された」と解説した。

 今後の動きについて片山助教は「田代島の装置が猫の侵入で使えなくなる時があった。配線などを工夫して調査を継続、大学で飼育するウニと合わせ、12月末の出荷を目指す」と語った。

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