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大川の夜空に希望咲く 石巻・釜谷、震災後初の花火

大川小の背後で打ち上がる花火

 東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市釜谷地区で10月29日、花火約300発が打ち上げられた。釜谷地区での花火は震災後初めて。復興支援への感謝と未来への希望を込めた大輪が夜空を彩った。

 石巻観光協会の主催。午後6時半ごろから約20分間、緑や赤、オレンジといった色とりどりの花火が上がり、周辺の家族連れなどから歓声と拍手が起きた。

 横山宗一副会長(66)は「震災後、釜谷地区や北上地区の人口が大きく減った。花火をきっかけに住民が集まり、みんなでふるさとの将来を考えてほしい」と話した。

 釜谷地区には津波で児童・教職員計84人が犠牲になった市の震災遺構「大川小」がある。大川小3年だった長女未捺(みな)さん=当時(9)=を失った只野英昭さん(51)は「亡くなった子どもたちも喜んでくれたと思う」と目を細めた。

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