大川伝承の会を応援 石巻西RC、冊子「小さな命の意味を考える」1万冊贈る
石巻西ロータリークラブ(菊地敏宏会長、会員32人)は8日、石巻市の東日本大震災遺構大川小で語り部活動を続ける「大川伝承の会」に、冊子「小さな命の意味を考える 第2集宮城県石巻市立大川小学校から未来へ」を1万冊(約60万円相当)寄贈した。語り部ガイドの参加者や遺構見学者らに無料配布される。
冊子は震災時の大川小の避難行動や考察などをまとめたもので、児童遺族らでつくる「小さな命の意味を考える会」が制作した。教育現場で起きた悲劇に理解を深め教訓を生かしてほしいと、寄付を募って増刷を重ね無料配布している。
市内で贈呈式があり、石巻西RCのメンバーが大川伝承の会共同代表の佐藤敏郎さん(59)に目録を手渡した。小さな命の意味を考える会の代表も担う佐藤さんは「大川小に思いを寄せてもらい、うれしく思う。震災遺構になり、より深い伝承の形を考えている時だったので力になった」と感謝した。
石巻西RCの遠藤祐也さん(83)は「伝承活動を応援したかった。県外のRCの仲間たちにも冊子を送り、大川小の教訓を防災に生かしてもらう」と話した。