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ごみ焼却施設クリーンセンター、老朽化 建て替えへ 石巻広域行政事務組合

老朽化で建て替えの方針が固まった石巻広域クリーンセンター

 石巻地区広域行政事務組合は、老朽化が進むごみ焼却施設「石巻広域クリーンセンター」(石巻市重吉町)を建て替える方針を固めた。内陸への移転も検討する。大規模改良による延命化と比較して整備手法を検討していたが、安定稼働の維持には新施設の建設が妥当だと判断した。2031年度の着工、34年度の利用開始を目指す。

 組合がまとめた整備手法案によると、建設地は津波被害のない内陸部を軸に検討する。処理能力は現施設と同様の1日230トンと想定。建設事業費の推計は194億2430万円だが、地盤改良費などは含まない。現施設は解体する。

 組合は来年1月の理事会で整備手法を正式に決定する予定。具体的な施設規模や建設地、整備スケジュールなどを定めた基本構想を25年度までに策定する。

 組合は整備手法の選定に当たり、新施設の建設費や維持費といった財政負担、安定的なごみ処理の確保、環境への影響などの観点で、建て替えと大規模改良の双方を総合的に評価した。

 建て替えは二酸化炭素排出量の削減や省エネルギー化の推進が図られ、災害リスクへの対応も可能になる。15~20年延命化する大規模改良は、財政負担が比較的軽い一方、東日本大震災で被災した影響で突発的な修繕が必要になる懸念もあり、建て替えが有効だと結論付けた。

 組合の担当者は「採用する処理方式や整備用地、スケジュールなどの具体的な内容は基本構想策定の中で詰めていく」と説明した。

 石巻地方2市1町のごみを受け入れているクリーンセンターは03年2月に稼働。運転開始から19年がたち、水管の減肉など施設全体で老朽化が進んでいた。

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