陸上競技場の基本構想案まとめる 県大会級の設備を確保 石巻市
石巻市は、市総合運動公園内に整備を目指す陸上競技場の基本構想案をまとめた。県大会などを開催できる設備を整えるほか、イベントや合宿誘致に対応。防災公園を補完する役割も持たせる。基本構想は年度内に策定し、来年度に詳細な機能や事業費、整備スケジュールなどを盛り込む基本計画づくりに取りかかる。
競技場は日本陸連の第3種公認施設を目指す。県レベルの大会開催を想定し8レーン以上のコースや投てき、跳躍競技などに必要な設備を確保。サブグラウンドの整備も検討する。アスリートの育成拠点として照明設備の設置やデジタル技術の活用を推進し、雨天走路の設置も検討する。
スポーツツーリズムの推進に向けて関係団体と連携し、イベントや合宿の誘致を図る。陸上競技者以外の利用も見込み、ウオーキングやランニングのコースの設置、健康管理に活用できる設備や教室開催も取り入れる。
総合運動公園が市の防災拠点であることから、避難場所や物資の集積、集配基地として活用できる競技場にも位置付ける。
整備手法は民間資金活用(PFI)方式の導入も検討。基本計画の策定開始から7年目に利用を始める整備スケジュールのイメージも盛り込んだ。
市議会の「市陸上競技場の整備を推進する議員連盟」役員会が11月25日にあり、基本構想案が示された。議員からは具体的な事業費や整備スケジュールの検討、近隣自治体との費用負担の協議を急ぐべきだとの指摘が相次いだ。
市スポーツ振興課の担当者は「基本計画は来年度中に策定したい。近隣自治体には8月に完成後の利用の意向を確認した。今後も何度か訪問して協議を進める」と説明した。