農業と福祉連携「伸びしろある」 福島のコーディネーターが講演 石巻
石巻地域農福連携推進研修会(県東部地方振興事務所主催)が1日、県石巻合同庁舎で開かれた。福島県授産事業振興会の農福連携総括コーディネーターを務める渡部栄昭さんが「福島県の農福連携事業~マッチングの現状と課題」の演題で講演した。
「農福連携」は、障害がある人の農業分野での雇用を通じて自信や生きがいを創出し、農業の発展など相乗効果を目指す取り組み。石巻地方の農業、福祉関係者ら約40人が出席した。
渡部さんは、農業従事者の高齢化や後継者不足に伴う労働力不足など農業側の課題、障害者側の安定した収入となる仕事がない、工賃が上がらないといった悩みを抱える現状を紹介。双方の問題解決に向けて橋渡し役をするコーディネーターの役割について話した。
福島県が農福連携事業で推進する就農支援・マッチング支援、6次商品化の開発などについて触れながら「一つ一つマッチングを積み上げることで、農家の人手不足解消につながり、障害者側も社会貢献という一面も出てきた」と、メリットを語った。
渡部さんは「農福連携は伸びしろはある。事業を推進することで障がいを持つ人も、持たない人も同じ社会の一員としてともに輝ける明日をつくれるよう頑張っていきたい」と決意を述べた。