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環境改善を産業に 全国の若者ら、東松島で研修 地域の未来考える

発表会で仲間の意見に耳を傾ける参加者

 再生可能エネルギー発電を手がける自然電力(東京)の「グリーンビジネスと地域の未来を考える」をテーマにしたフィールドワークが13~15日、東松島市内であった。環境改善などに力を入れるグリーンビジネスを起点に地域での事業開発や起業、協業を目指す全国の社会人や学生ら20人が参加。市内での視察や市民の話に耳を傾けながら地域づくりや環境分野での取り組みなどについて考えた。

 参加者は自然電力のプロジェクト「グリーンビジネスプロデューサーズ」の受講生。13日の「東日本大震災を知る、学ぶ1日」、14日の「東松島で活躍する人・企業から学ぶ1日」に続き、最終日の15日は市野蒜の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」で発表会に臨んだ。

 発表者の男性は「滞在中、一番魅力に感じたのは住民と行政が本音で話し合える関係性だった」と強調。SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素化、環境未来都市構想なども学べて話し合える「博物館」のような場所の必要性を説いた。

 1次産業の衰退に着目した女性は「副収入が稼げるような魅力ある産業を目指さなければ」と主張。ショールーム形式で注文を受けるようなビジネス構築を目標に掲げた。

 東松島みらいとし機構(HOPE)が同市赤井で取り組む「スマート防災エコタウン」の視察を通し、市の環境問題に対する取り組みに共感した男性は「実験、実証できる場所を確保し、感動をつくり出したい」と述べた。

 東松島市をフィールドワークの会場に選んだ理由について、関係者は「SDGsや脱炭素化の実現に向け熱心に取り組んでいる」と説明。自然電力の滝口直人執行役員事業企画部部長が大手商社勤務時代、奥松島公園跡地への大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の設置に関わったことも大きいという。

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