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鯨肉、おいしく身近に 女川町小中の給食で提供 「また食べたい」

クジラの竜田揚げを味わう児童ら

 かつて地域を支えた捕鯨の歴史を学び、鯨肉の食文化を引き継ごうと、女川町女川小(児童214人)と女川中(生徒104人)で25日、鯨肉を使った給食が提供された。鯨肉は北西太平洋の商業捕鯨で捕獲されたニタリクジラの赤肉を使用。町が共同船舶(東京)から購入し、竜田揚げで提供した。

 同小4年生の給食には須田善明町長と平塚隆教育長も同席した。町職員が町とクジラのつながりを解説し、児童も理解を深めていた。

 稲村朋弥君(10)は「家の夕飯などで鯨肉が出てくることはあまりないが、弾力があっておいしかった。また食べたい」と話した。

 女川町は1995年度に小中学校の給食で年に1回、鯨料理の提供を始めた。東日本大震災で中断もあったが、2014年度に再開した。町内では約50年前までクジラを加工する事業所があり、町民もクジラを調理する機会があったという。

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