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銛の形から縄文時代考察 東北学院大学芸員佐藤さん、石巻市博物館で講座

参加者に市博物館の展示物を紹介する佐藤さん(右から2人目)

 石巻市開成の市博物館は22日、展示物や石巻で実施された調査などに関心を持ってもらう講座を博物館が入る市複合文化施設で開催した。東北学院大博物館学芸員や石巻専修大などで非常勤講師を務める佐藤敏幸さんが「銛(もり)で捕ったどー! 縄文時代の海の営み」の題で話した。

 佐藤さんは、旧河南町出身で石巻市在住。市博物館にある常設展示の先史・古代のコーナーで展示のアドバイザーを務めたほか、現在、「石巻かほく」に「発掘!古代いしのまき 考古学で読み解く牡鹿地方」を毎週水曜に連載している。

 「石巻地方には地域の遺跡の名前が付いた銛がある」と述べ、ハート形で中央に穴が開いている「南境型離頭銛(りとうもり)」と、銛先にカエシが付いた「沼津型離頭銛」を紹介。「気仙沼の遺跡からは大型のマグロが出土しているので、この時代から漁や解体の仕組みがあったと考えられる」と話した。

 講座の後半には市博物館の常設展示室で、沼津貝塚から発掘された形状がツバメの形に似ている「燕尾(えんび)式離頭銛」などの出土品についての解説もした。

 佐藤さんによる講座は2月26日にも開かれる。テーマは「桃生・牡鹿の国家拠点-対蝦夷三十八年戦争始まる-」。先着60人で参加無料、申し込みも不要。問い合わせ先は石巻市博物館0225(98)4831。

博物館講座 「遺跡が語る石巻の先史・古代」全2回 | マルホンまきあーとテラス(石巻市博物館)

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