「海の仕事したい」 みやぎ漁師カレッジ、高校生ら参加 石巻・南三陸で短期研修
県漁業就業者確保育成センター(公益財団法人県水産振興協会)が主催する「みやぎ漁師カレッジ」の短期研修会が20~22日、石巻市や南三陸町で開かれた。本年度2回目で、今回は黒川高の男子生徒2人と仙台市の20代男性公務員1人の計3人が参加した。
20日は南三陸町戸倉でカキ養殖業の現場を体験するなどした。21日は、沖合底引き網漁で石巻魚市場に水揚げされた旬のヤリイカやマダラを中心とした水揚げ品の競りを見学した後、市水産総合振興センターで先輩漁業就業者らの体験談を聞いた。
初めに石巻市で漁師を中心に水産業への就業を後押しする事業を展開する一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンの高橋由季さんが、取り組みの概要を説明した。
高橋さんは「同じ漁師でも多くの業態がある。就業したい人にマッチした業態が選べるよう研修に力を入れ、効果を上げている。世界三大漁場がある石巻で『カッコよく、稼げて、革新的な、新3K』を目指した若き漁師集団を構築したい」とその意義を話した。
大阪府出身で6年前に同市雄勝町で漁師となり、現在はカキ養殖業者として独り立ちを目指す三浦大輝さん(28)は「自然豊かな田舎で暮らしたいのがきっかけ。地域に溶け込みながら自分の育てたカキをおいしいと言って食べてもらえることにやりがいを感じている。今は持ち船の取得を目指している」と話した。
参加した黒川高1年庄司健太郎さん(15)は「祖父が大船渡市でワカメ養殖をしており、海の仕事をしたいと考えている。いろいろと学びたい」と前向きだった。
短期研修会は2020年に始まり、今回で6回目。漁業への就職を目指す若者を中心に受講者が増えている。
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