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宮城水産高、水産加工会社とサバ缶開発 原料も缶も県産 来月20日から販売

バイヤーの山田さん(右端)らと一緒に試食する生徒たち
3月に発売される「金華さば」の水煮缶

 宮城水産高海洋総合科フードビジネス類型の2年生8人と水産加工会社STIミヤギ(石巻市魚町3丁目)が共同開発した「金華さば」の缶詰が3月20日、イオン東北の各店舗で発売される。原料の金華サバから水、塩、みそといった調味料、缶までを県産品にこだわった「オール宮城」の自信作。ラベルまでデザインした生徒らは「多くの人にぜひ食べてほしい」と意気込む。

 石巻魚市場で水揚げした金華サバに水は「蔵王湧水」、塩は「伊達の旨塩」、みそは「仙台味噌(みそ)」を使用。缶は「東洋製罐(かん)」が請け負った。水煮、みそ煮の2種類で、ともに190グラム。売価は498~598円を予定している。

 缶詰の共同開発はSTI社側から「地元を盛り上げるため、一緒になって良い商品を作れないか」と宮城水産高に打診したのがきっかけ。石巻魚市場でトップの水揚げを誇るサバに着目し、昨年5月ごろから準備を進めていた。

 1月27日にSTI社であった商談会では、イオン東北(秋田市)のバイヤー山田武志さん、流通業者の加藤産業仙台支店の松島幹専任課長が出席。成沢蓮さん、阿部都羽さんら生徒5人が商品の特長や良さをアピールし、試食会では他社製品と食べ比べて違いを訴えた。

 山田さんは「水煮は脂が乗っている。みそ煮は甘みもあり、うまい。良い商品ができたと思う」と太鼓判を押し、生徒たちを喜ばせた。松島専任課長も女子生徒3人の意見を取り入れたという缶詰のラベルを手に取り「デザインもしっかりしている」と高く評価した。

 STI社の駒井浩明社長は「水煮、みそ煮とも本当に自信作。みそ煮は大豆のうまみを最大限に引き出し、飽きのこない味に仕上げた。第2弾はイワシの缶詰を考えたい」と、早くも次のコラボレーション商品に期待を寄せている。

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