子ども本位の活動を 石巻でスポ少研修会 指導者や役員ら50人受講
県スポーツ協会などが主催する2022年度石巻地区スポーツ少年団の指導者および役員研修会が4日、石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で開かれた。
石巻、東松島両市と女川町のスポ少指導者らが、新しく効果的な指導法を常に取り入れていくことを目的に開催。今年は県スポーツ少年団常任副委員長の木村健喜さんが「スポーツ少年団活動の在り方に関するガイドライン」のテーマで講演した。
約50人の出席者を前に木村さんは「子どもたちはスポーツを楽しみたいし、保護者は心と体の成長を願い、かつ人間関係を学ぶ場と捉えている」とした。
その上でスポ少に所属する子どもの保護者対象に19年に行ったアンケートの結果を紹介。「楽しく伸び伸びと活動できているという声も多いが、逆に『運動する時間と引き換えに家族と過ごす時間が減る』『指導者が勝利至上主義で、子どもが楽しんでいない』『親の負担が大きい』など厳しい指摘もある」とした。
アンケートを踏まえ21年に県スポーツ少年団が作成した運営ガイドラインを木村さんは説明。その中の「合理的かつ効率的・効果的な活動推進のための取り組み」では「活動日数は週4日以内、平日は2時間、休日は3時間以内とする」など具体的な指標を示した。
さらには「暴言や体罰は絶対禁止。勝利至上主義はスポーツ少年団の意義を見失う」「広い視野と科学的根拠に基づいた指導をする」など、子どもたち本位のスポ少にするための要点を提示した。
その上で木村さんは「練習時間は適正か。指導者が研修会などで常に新しい指導方法を学んでいるか-などを確かめるチェックシートを作った。ぜひ実施してほしい」と呼びかけた。