牡鹿半島の魅力集約「ジオガイド」 神奈川の本多さん制作、小中学校などに贈る
神奈川県茅ケ崎市の元中学校教諭本多照夫さん(62)は牡鹿半島(石巻市、女川町)の地質学的魅力や歴史などをA2判にまとめた「牡鹿半島ジオガイド」を石巻市の小中学校、公民館などに贈った。
本多さんは東日本大震災の際、ボランティアとして主に鮎川地区など牡鹿半島で活動した。延べ10カ月以上の滞在期間の中で知った牡鹿の歴史、魅力を地質学情報と合わせてまとめた。
近代捕鯨基地としての歴史をはじめ、谷川浜や鮫浦などの地層の特徴、給分浜の地名の由来、仙台藩が設置した唐船番所(御番所)などの情報を写真とともに掲載している。
震災10年に合わせて2021年3月に2000部を制作。これまでは、鮎川浜の拠点エリア「ホエールタウンおしか」内の施設や鮎川地区の民宿など、主に県外などからの来訪者向けに配置していた。
「ボランティアで鮎川に来る前は捕鯨基地だったことも知らなかった。地域の多くの人に聞き歩き、興味深い話をたくさん教えてもらった」と振り返る。「石巻の人でも牡鹿半島をよく知らない人もいる。ジオガイドが牡鹿に足を運ぶきっかけになってほしい」と話した。
ジオガイドはA4判四つ折りで、広げるとA2サイズになる。