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東松島市議会、開会 渥美市長が所信「総合計画、より具現化」

2023年度市政執行の所信を表明する渥美市長

 東松島市議会2月定例会が16日開会し、渥美巌市長が2023年度市政執行の所信を表明した。21年度に始まり、3年目を迎える第2次総合計画後期基本計画の実現に向けて「中間年の23年度は、計画がより具体的に目に見える形になるようまい進する」と述べた。市は総額228億5600万円の23年度一般会計当初予算案(前年度比13%増)など議案35件を提出した。

 一般会計の主な内訳は、市矢本運動公園内に整備する津波避難タワーの調査費など1030万円、大曲小校舎建て替えに伴う仮設校舎借り上げなど3億9667万円、市鷹来の森運動公園のスケートボードパーク整備費4400万円など。

 初日は条例改正案など24件を原案通り可決した。渥美市長ら特別職3人の給料を4月から月額2万2000~3万4000円引き上げる条例改正案など3議案を関連委員会に付託した。

 特別職の給料は05年の合併後に2度減額した後、東日本大震災や新型コロナウイルスの影響で据え置きとなっていた。県内自治体の中でも低い水準となっていることも踏まえた。

 任期満了となる教育委員の福田ゆかり氏(52)=東松島市新東名=の再任に同意した。

 会期は3月10日までの23日間。一般質問は2月20、21、22日の3日間で、28日に会派代表質問がある。

所信表明要旨

 第2次総合計画後期基本計画でまちづくりの将来像として掲げた「住み続けられ持続・発展する東松島市」の実現に向け、各施策に全力で取り組む。

 (1)産業と活力のある住みたくなるまち(2)子育てしやすく誰もが健康で安心して暮らせるまち(3)次代を担う人材を育む学びと文化・スポーツのまち(4)災害に強く安全で快適で美しいまち(5)持続可能な行財政運営が図られ市民から信頼されるまち-の五つの方向性に沿ってまちづくりを進める。

 農業・漁業の生産基盤を整備し、担い手育成と生産振興を推進。産業と観光の発信拠点となる道の駅は速やかに建築工事に着手し、魅力ある道の駅として観光振興を展開する運営手法を決定していく。

 子育て環境では、市内の保育所や放課後児童クラブの受入時間延長や18歳までの医療費無償化を継続、学校給食費は保護者の負担を軽減する。

 津波避難タワーや内陸部に向かう避難道路の整備に向けた調査設計を進め、23年度の市総合防災訓練は県が公表した新たな津波浸水想定を反映して避難時の意識醸成を図る。

 23年度も歩みを止めず、市民の信頼を第一に職員と一丸となって市政運営にまい進する。

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