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<詩ノ交差点アリマス 和合亮一>寄せては返す紙の音

 絵の具を丁寧に塗り重ねていったような、青々とした福島県浪江町の空を眺めている。

 海沿いのホテルの窓辺の机で、夜明けから腕組みをして考え込み、まだ結論が出ない。少し背伸びをしてみる。

 ふとこちらに笑いかけるようにして、カモメが窓の近くを軽やかに滑っていく。すぐそこが太平洋だと教えてくれているらしいの…

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詩ノ交差点アリマス

 福島市在住の詩人和合亮一さんのエッセー。日々の出来事や出会った人たちとの交流について、詩情を交えて月1回連載します。

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