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番ヶ森山(宮城県利府町) 県下一望の眺め、別天地<いぎなり仙台 癒やしの場さ行ぐべ!>

番ケ森山頂上からの見晴らし。天気が良ければ松島湾がくっきり見える

 イオンモールなどの大型商業施設が林立する宮城県利府町中心部から車で北東に20分。大郷町との境にある隠れた絶景スポット・番ケ森(ばんがもり)山をご存じだろうか。

 標高210・6メートルながら、周辺2市3町で最高峰。鳥と虫の声が響くトレッキングコースを20分ほど歩けば頂上に到達する。けもの道や急傾斜はあるものの、足元はほぼ舗装されていて運動靴でも登山できる。

 頂上の見晴らし台に立つと、360度の大パノラマが広がる。東には日本三景松島の島々がはるかに見え、西には栗駒山の稜線(りょうせん)がうっすらと浮かぶ。南側の眼下には多賀城市街地、さらに仙台港までも見渡せる。

 利府町観光協会の菅原幹雄会長は「ここから見る松島湾はまた格別。秋になると栗駒山がくっきり見え、季節ごとに違った景色が楽しめる」と話す。

 古来より眺望は有名だったようで、鎌倉時代に蒙古襲来に備えて海上保安警備のために番兵を置いた、のろしを上げる場所だった-などの言い伝えも残る。

 カモシカやキツネとも遭遇する豊かな自然と県下一望の眺めはまさに別天地。買い物帰りに足を延ばし、清らかな空気を吸ってみるのもお薦めだ。
(浦響子)

 宮城県利府町赤沼番ケ森。葉山団地裏のトレッキングコース入り口に数台分の駐車スペースがある。町や観光協会のスタッフらが草刈りし、コースを整備した。連絡先は町観光協会022(356)3678。

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