塩釜港、6年連続でクロマグロの水揚げ量日本一 22年・水産庁
塩釜市の塩釜港で2022年の生鮮クロマグロの水揚げ量が前年比104トン増の1491トンとなり、6年連続で日本一を達成したことが、水産庁がまとめた同年の水産物流通調査(速報)で分かった。22年の生鮮メバチマグロの水揚げ量は前年比142トン減の782トンにとどまったが、2年連続で日本一を保った。
メバチマグロも2年連続
調査は全国147漁港が対象で、全国の生鮮クロマグロの水揚げ量は前年比482トン増の4798トンだった。漁港別の水揚げ量2位は境(鳥取県)で151トン増の1076トン、3位は長崎(長崎県)で53トン減の336トンとなった。
塩釜港の月別の生鮮クロマグロ水揚げ量は、巻き網船の入港が本格化した5月が409トンで最多。次いで6月が313トン、7月が220トン、8月が193トンと続いた。はえ縄船も例年は少ない1~3月などの水揚げが好調だった。
市魚市場管理事務所の担当者は「22年は三陸沖に漁場が形成され、巻き網運搬船が頻繁に港を出ては取れたクロマグロを水揚げしに帰ってきていたほか、沖縄や高知県船籍で初入港の船も目立った」と振り返る。
全国の生鮮メバチマグロの水揚げ量は前年比583トン減の2419トン。漁港別の水揚げ量2位は勝浦(和歌山県)で4トン減の644トン、3位は銚子(千葉県)で76トン減の389トンだった。
塩釜港の月別の生鮮メバチマグロ水揚げ量は、認定されると高値で取引されるブランド魚「三陸塩竈(しおがま)ひがしもの」のシーズン(9~12月)に伸びた。中でも11月が215トンで最も多く、10月が212トン、9月が130トン、12月が104トンの順となった。
2魚種での日本一獲得に、市魚市場の卸売会社、みなと塩釜魚市場の志賀直哉社長(75)は「マグロの資源の回復に加え、エラ取りなどの素早い処理に協力してくれた職員や、プロの目利きをして高値で買ってくれた仲買人のおかげ。塩釜ブランドを維持できるように引き続き頑張りたい」と話した。
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