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仙台の94歳出版 カタカナ語集に大反響 次作へ意欲<ほっとタイム>

応募はがきを丁寧に読む杉本さん=14日、仙台市泉区

 仙台市泉区の歯科医杉本是孝さん(94)が6月初旬に自費出版した「現代欧文略字・カタカナ語和英語集」。本紙の紹介記事で贈呈を告知すると、高齢者を中心に応募が殺到。本人も次作への意欲をみなぎらせている。

 2021年の初版から改訂を重ねた第7版(A5判、71ページ)は、最新のカタカナ語など約1200語のつづりや意味を収録。杉本さんが用意した50冊に対し、宮城県内各地から応募はがきが締め切りまでに1299通寄せられた。

 はがきの束を抱えて自宅に伺うと、杉本さんは「30枚くらいと予想していた。こんなに多いとはびっくり仰天」と破顔一笑。添えられた一言一言に目を通した後、自ら抽選して当選者を決めた。

 学生時代の語学好きが高じ、今も趣味で英語やドイツ語をたしなむ杉本さん。「言葉を知ることで視界が開ける喜びを読者にも感じてほしい」と願う。

 反響の大きさには「100歳で第8版を出したい。生きている限り、困っている人の手助けがしたい」。老いてますます盛んな探究と献身の精神が筆を動かす。(報道部・岸菜々美)

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