復興見つめ潮風と快走 松島湾の景観も堪能
東日本大震災からの復興を支援する自転車イベント「ツール・ド・東北2017」(河北新報社、ヤフー主催)が16日、2日間の日程で開幕し、2コースに計約480人が参加した。5回目となる今回は、観光の要素を取り入れたコース「奥松島グループライド&ハイキング」(70キロ)を新設。震災復興への歩みを確かめながら、潮騒さざめく奥松島路を快走した。
参加者は午前8時半から順次、約10人のグループごとに石巻市の石巻専修大を出発。このうち、奥松島コースの参加者は津波で被災した東松島市野蒜地区を巡り、宮戸島を周回した。
途中、自転車を降りて大高森(標高105メートル)をハイキングし、松島湾の景観を堪能した。JR旧野蒜駅の市震災復興伝承館では語り部の被災体験を聞き、惨禍に思いを寄せた。
同日はほかに「牡鹿半島チャレンジグループライド」(100キロ)があった。
スタートに際し、一力雅彦河北新報社社長は「被災地の今を感じ、地元の人たちとの交流を深めてほしい」とあいさつ。宮坂学ヤフー社長は「大会が日本のサイクリング文化をけん引できるよう、マナーを守り走ってほしい」と呼び掛けた。
大会は2013年に始まり、順位を競わないファンライド方式で行っている。
関連リンク
- ・<ツール・ド・東北2017>パンサー尾形さん、古里の味に「サンキュー」
- ・<ツール・ド・東北2017>台風18号接近 17日のコース、一部短縮
- ・<ツール・ド・東北2017>ポール・スミス仙台店で名選手のジャージー展示始まる
- ・<ツール・ド・東北2017>東松島名物「のりうどん」を思い出の味に
- ・<ツール・ド・東北2017>銀輪の列、復興見守る 宮城沿岸舞台に開幕