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宮城県議の政務活動費、年間いくら支出? 最も多い項目は? 公開情報を基に調べました

 宮城県議選を前に、河北新報社は県議会ホームページ(HP)で公開されている約3年5カ月分の政務活動費(政活費)について、各議員の支出状況をまとめた。2022年度の支出総額は約1億4410万円で、前年度比13%増だった。項目別では広聴広報費が全体の34%を占め、最も多かった。(コンテンツセンター・小沢一成)

 河北新報オンラインは宮城県議の活動実績をデータで紹介する特設サイト「みんなの議員白書」を公開しました。現任期中に在職した議員64人(辞職者含む)が対象で、主な議案への賛否や議事録分析の結果、政務活動費の支出状況などを収録しています。有料会員向けコンテンツです。この機会にぜひ会員登録をお願いします。

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53人の平均は約780万円

 県議は、議員報酬とは別に調査研究などに充てる政活費を受給している。1人当たり月額35万円が会派を通して支給される。このうち、会派での共通経費を除く額が議員個人分となる。

 この議員個人分について、河北新報社は政務活動記録簿や領収書などが添付された一人一人の支出報告書を基に集計。期間は改選後の19年11月13日から23年3月までで、任期中に辞職、死去した議員を含む64人分をまとめた。

 支出総額は約4億4700万円で、全期間在職した議員53人の平均は約780万円だった。期間中に1000万円以上を使った議員は27%の17人で、内訳は最大会派「自民党・県民会議」(現在34人)が12人、みやぎ県民の声(10人)と無所属の会(2人)が各2人、社民フォーラム県議団(2人)が1人だった。

記事の後半では、各議員の政務活動費の支出状況などをお伝えします。

 項目別で見ると、広報紙や報告書の印刷などに充てる広聴広報費が約1億5270万円(全体の34・2%)でトップ。調査研究費が約1億620万円(23・8%)、事務補助員らの人件費が約7190万円(16・1%)、事務所費が約4490万円(10・1%)で続いた。

 22年度の約1億4410万円は、20年度(約1億2980万円)や21年度(約1億2750万円)より多かった。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、議員活動が活発化したためとみられる。

 年度末に支出が増える傾向も浮かび上がった。月別で最も多かった23年3月が約1580万円、3番目の21年3月が約1410万円、4番目の22年3月の約1370万円だった。

 政活費は20年7月~21年9月、新型コロナ対策の財源捻出で月29万7500円に減額された。残余金は県に返還される。

 議員別の政活費の支出総額は表の通り。…

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