<大観音の傾き(17)>大きなおかた同士 山野辺太郎
「ここでさ、観音さんが何を思ってるか、ひょっとして声が聞こえてこねかと思って、耳を澄ましてみることがあるんだ」と天野が言った。
花園の一端の崖のうえから、はるか遠くの大観音を眺めつつ、
「何か、聞こえますか」と修司は尋ねてみた。
「いいや、何も。鳥の声なら聞こえっけども」
修司は、背後の森からかすかに聞…
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