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震災の記憶語り継ぐ 宮城・名取閖上で語り部とバスツアー

閖上地区に建てられた昭和三陸津波の石碑を見つめる参加者

 名取市閖上地区で7日、東日本大震災の語り部と巡るバスツアーがあった。震災の記憶を語り継ごうと仙台、名取両市から親子ら計約30人が参加した。

 参加者は、旧閖上中の生徒14人の慰霊碑や1933年の昭和三陸津波の被害を刻んだ石碑を見学。津波復興祈念資料館「閖上の記憶」では語り部の渡辺成一さん(74)が、地震から1時間6分後の大津波で多くの命が失われたことに「同じ後悔を繰り返してほしくない」と訴えた。

 語り部の長沼俊幸さん(62)は「能登半島地震の避難所でトイレ問題など私たちと同じ苦労をしており、残念で悔しい。被災後生活の教訓も伝えていかないといけない」と話した。

 参加した名取市下増田小の桑田一成教諭は「生の声を聞くことができて貴重だった」と感謝した。バスツアーは10月6日に開かれる「閖上復興まつり~絆~」実行委員会が企画した。

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