「パワハラ」「おねだり」疑惑の斎藤元彦兵庫県知事、かつて出向した宮城県庁での評判は?
斎藤元彦兵庫県知事が県議会の全議員から辞職を迫られている。「パワハラ」「おねだり」と資質が問われている中、かつて勤務した宮城県で接点のある関係者の間では「そんな様子はなかったのに」「予兆はあったよ」と、さまざまな声が飛び交っている。
「当時は良識的」「予兆はあった」
「パワハラ気質はなく良識的な印象。もっと嫌な官僚はいた」。宮城県財政課長だった頃を知る職員は振り返る。
元総務官僚の斎藤氏は2013年7月、宮城県に出向。14、15年度は財政課長を務め、庁内や議会との折衝を担った。「調整では丁寧に頭も下げていた。パワハラ報道の内容と結びつかない」と戸惑う。
夜中や休日に何度もチャットで指示したとも取り沙汰されている斎藤氏。「『あれは何だっけ?』と、夜10時過ぎの電話は宮城でもよくあった」と、ある職員は証言。資料を作成すると「『県職員にしてはしっかりしている』と、上から目線で言われた」と苦々しく思い出す。
斎藤氏には、特産ワインや高級コーヒーメーカーの無償提供を求めた「おねだり体質」との批判もある。
ある県政界関係者は、斎藤氏が兵庫県知事になってから宮城で再会。同伴の秘書に「よく飲みに連れて行ったよ」と話すと「そういうことは言わないでください」とむっとされた。「プライドが高い。嫌な感じだった」とあきれている。
「政治家志向は有名だった。知事選立候補にも驚かなかった」と話すのは県関係者。「『霞が関情報』を伝える」との名目で、頻繁に村井嘉浩知事を訪ねる姿があったという。「後継を狙っているのかと内心、冷や冷やした」と苦笑する。
公用車を降り20メートル歩かされて激怒したとの疑惑もあるが「ビュッフェ形式の会合では20メートル以上、同僚の食事を何度も運んでくれた」との証言もある。
職員の一人は「どこの知事だって多少の厳しい言動はある」とかばいつつ「役人と政治家はやはり違う。権力を手にして人格が変わってしまったのだろうか」と首をかしげた。
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