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芭蕉の「おくのほそ道」、スマホでたどる 岩手・宮城の8団体がデジタルマップ

ポイントの説明を表示した「おくのほそ道マップ」の画面
デジタルマップへのQRコード

 岩手、宮城両県の観光ガイドや地域振興の8団体でつくる「芭蕉の道・案内人協議会」は、俳人松尾芭蕉が「おくのほそ道」で歩いたとされるルートのうち、宮城県石巻市から岩手県一関市を経て宮城県大崎市に至る約100キロのデジタルマップを完成させた。5年をかけボランティアで作った。スマートフォンに表示させ、1人でも芭蕉の旅程をたどれるようにした。

 スマホでQRコードを読み込むか「おくのほそ道マップ 宮城県北・岩手県南」で検索し、マップを表示させる。ルートは石巻市成田の北上大堰(おおぜき)から旧一関街道を通って一関市を経由し、旧迫街道で大崎市岩出山まで。

 ルート上に70程度のポイントを設け分岐点や碑文、一里塚などを示し、解説や写真を掲載した。インターネットの地図などでは道が表示されないが通行できるルートも現地調査の上、表示した。今後、岩出山から山形県最上町の山刀伐(なたぎり)峠まで約50キロも追加する予定。

 いわいの里ガイドの会(一関市)やくりはら街道会議(宮城県栗原市)など協議会の加盟団体が各活動エリアごとに分担し、解説文の執筆や写真撮影に当たった。地域課題解決を支援する開発管理技術研究所(一関市)と一関高専教授の技術支援を受けた。

 いわいの里の白沢剛一顧問は「クマ警戒など安全面に気を付けてもらい、1人や少人数で歩いて楽しめるツールとして活用してほしい」と話す。将来的に山形県や石巻・仙台以南の関係団体に働きかけ、マップの範囲を広げたい考えという。

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