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仙台・宮教大付属小150周年 象徴「どんぐり山」復活へ CFで再整備 遊び場、未来の子に

盛り土が流出して標高がほぼ半減した現在の「どんぐり山」
整備当初の1975年ごろの「どんぐり山」(宮教大付属小提供)

 仙台市青葉区の宮城教育大付属小は創立150周年を記念し、児童に長年親しまれてきた築山「どんぐり山」の再整備を計画する。卒業生や保護者らによる実行委員会が、再整備を含む記念事業の経費をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 どんぐり山は100周年事業として1975年、校庭北側の約2000平方メートルに整備が完了した。休み時間や放課後、子どもたちが鬼ごっこなどをして遊んできた思い出の場所。周辺に植樹されたコナラやヒメリンゴといった広葉樹も背を伸ばし、今では学校の象徴的な存在になっている。

 完成から半世紀となり、盛り土は風雨で次第に流れ出し、頂上部の高さは4メートル以下とほぼ半減した。地面には木々の根がむきだしになり、溝もできた。95年に設置した滑り台は老朽化で2021年に撤去された。

 再整備のイメージは、安全に遊べて持続可能などんぐり山。木々や土管はそのまま残し、土砂の流出を防ごうと地表を植物で部分的に覆って緑化する予定で、本年度内の完成を目指す。

 CFは今年7月に始めた。目標額は700万円で、これまでに約560万円が寄せられた。どんぐり山の再整備のほか、一連の記念事業に活用する。三浦秋司教頭は「未来につながる贈り物を子どもたちへ届けたいので支援をお願いしたい」と呼びかける。

 CFは記念事業のウェブサイトで10月15日まで受け付ける。最低寄付金額は3000円で、金額に応じて寄付者名板への刻銘などの返礼も用意する。

 実行委は今月22日、記念イベント「150(いこう)附小フェス みんなあつまれ 秋まつり」を同校で開く。校史を振り返るアルバムや表札などを展示するほか、ヨーヨーすくいや輪投げなどの縁日コーナーや飲食物の販売もある。正午から午後6時まで。入場無料。

 同校は1874年に官立宮城師範学校付属小として設立された。卒業生は約8000人。

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