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国会発言「ゼロ」が4人 東北・衆院議員36人の会議録を分析しました

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 河北新報社は国会会議録を基に、東北選出の衆院議員36人の発言傾向を探った。現任期中の発言回数は鈴木俊一前財務相(岩手2区、自民党)が最も多かった一方、全く発言していない議員が4人いた。大量の文章を解析する「テキストマイニング」の手法で、各議員の関心や問題意識に迫った。(編集部・藤沢和久、小沢一成)

東北の各衆院議員の分析結果は以下の県別リンク先で公開しています。

青森の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>
岩手の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>
宮城の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>
秋田の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>
山形の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>
福島の衆院議員は国会で何を語ってきたのか<議員のコトバ@衆院2021~24>

鈴木前財務相が最多2208回発言

 対象は現在の任期が始まった2021年10月末以降、今年9月末までに国会会議録検索システムに収録された衆院の本会議や委員会など全会議で、東北の小選挙区、比例代表で選出された衆院議員36人の発言約1万3000件を分析した。大臣や委員長などとしての発言も含めた。

 鈴木前財務相は金融担当相を含む大臣として2208回の発言があった。他の議員に比べ出現頻度が高く、特徴のある名詞をテキストマイニングで抽出したところ、「金融」「経済」「税制」など所管官庁にまつわる言葉が上位を占めた。

同じ党派でも異なる発言傾向

 任期中に一度も発言していない4人は江渡聡徳氏(青森1区)、遠藤利明氏(山形1区)、吉野正芳氏(福島4区)の自民党3人と、立憲民主党の小沢一郎氏(比例東北)。いずれも閣僚経験のあるベテラン議員だった。任期中の辞職・死亡者を含む全衆院議員480人のうち、発言回数がゼロだったのは18人で、東北選出議員は22%を占めた。

 発言量を示す発言文字数は鈴木前財務相がトップで、共産党の高橋千鶴子氏(比例東北)、立憲民主党の階猛氏(岩手1区)が続いた。高橋氏は「子ども」、階氏は「日銀」が最も特徴的な単語として浮かび上がった。

 分析の結果、各議員が力を入れた政策や関心のあるテーマが見えてきた。ある与党議員は「防衛」「ミサイル」など安全保障関連のキーワードが前面に現れ、ある野党議員は「親権」「難民」といった人権問題に関する単語が頻出した。同じ党派でも異なる発言傾向が浮き彫りになった。

[分析の方法]国会会議録検索システムから全衆院議員の発言を抽出し、テキストマイニングの手法で分析した。東北選出の36人分について単語の重要度を大小で表す図解「ワードクラウド」を作った。選挙区は前回当選時。

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