(1029)星空を纏(まと)うてゐたる虫のこゑ/石母田星人(1955年~)
この句の意味は、「秋の澄んだ星空の空気を、纏っているかのような、虫の声であることよ」といったところ。つまり、高い高い、星で満たされたこの空も、この大地も、同じ空気で満たされているというわけだ。あるい…
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