広瀬川、赤茶色に染まる 仙台・愛宕大橋周辺 雨水本管の鉄さびが流出か
30日午前7時45分ごろ、仙台市中心部を流れる広瀬川に赤い水が流れていると警察から東北地方整備局仙台河川国道事務所に通報があった。河川管理者の宮城県などが原因を調べているが、同日夕までに被害は報告されていないという。
現場で取材した河北新報記者は同日午前、青葉区米ケ袋の宮城工高の対岸付近から下流の宮沢橋にかけて少なくとも1キロ以上の範囲で赤茶色の濁りを確認した。異臭は感じられなかった。同日夕には岸辺の一部に変色が残っていたが、濁りはほぼ解消されていた。
県は、広瀬川に接続する太白区向山2丁目の雨水本管(直径2メートル)から鉄さびが流れ落ちた可能性があるとみて、市下水道南管理センターに調査を依頼。センターが雨水本管のはけ口2カ所を点検したが、異常は確認されなかった。
センターは、周辺に無数ある亜炭の廃坑から流れ出した可能性を指摘。採取した水質の検査も進めており、結果が出るのは早くて11月11日ごろの見込み。
若林、太白両区の境界に架かる愛宕橋で30日午前、川面を眺めていた30代男性は「朝、窓を開けたら広瀬川が赤くなっていて、びっくりして見に来た。こんな色は初めて。汚染物質でなければいいが」と心配した。若林区の70代女性は「遠くからは赤い物が下に沈んでいる感じ。飲み水ではないので深刻に考えていない」と話した。
現場周辺では昨年6月と2010年12月にも同様の事例があり、いずれも雨水管の鉄さびが流れ込んだのが原因だった。
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