みんなが笑顔に【特集】本日はコロッケ日和ナリ

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　子どもから大人まで、みんな大好き庶民の味「コロッケ」。外はサクサク、中はホクホク、一口頬張れば思わず笑顔があふれる。だけど「家で作るのは面倒」という人も多いはず。そこで、総菜店や精肉店で購入できる極上のコロッケを紹介。今夜の食卓にいかが。

■優しい甘さが心をつかむ　～齋藤惣菜店 ころっけや～

　1日1000個以上売れる仙台朝市が誇る人気のコロッケ。特に昼や夕方は店に行列が絶えず、観光客が並んでいることも多い。ジャガイモは皮ごと滑らかにつぶし、うまみと風味がしっかり感じられるようにしている。優しい甘さの秘密は、ジャガイモの味によって調整するザラメ。大きなフライヤーで次々に揚げているので、サクサク食感を楽しめる。揚げたてはより甘みが感じられおやつ向き。時間がたつと甘さが落ち着き夕食のおかずにちょうど良い。

（教えて！もう１品）串かつ 130円

　こくのある柔らかい豚バラ肉と甘いタマネギを交互に刺してカラッと揚げている。タマネギが多めで、揚げ物なのにさっぱりとした味わい。ビールによく合う。時間がたちタマネギがしんなりした食感になると、より甘みを感じられる。

■サクッと軽い食感が魅力　～肉のマルハチ～

　店の名物「ミートコロッケ」（140円）をベースにアップグレード。牛肉は国産と外国産を絶妙な割合でブレンドし、甘じょっぱい味付けでうまみを引き出しつつ、しっかりとした食感も実現している。北海道産のものを数種組み合わせたホクホクのジャガイモはゴロッと粗めにつぶしている。タマネギの甘さを見極め、塩、こしょう、ブラックペッパーで味を調える。卵とパン粉のみを使用した衣はサクッと軽めの歯触りが特徴だ。

（教えて！もう１品）とり皮せんべい 各129円

　国産の鶏皮を使用。揚げたてをボウルに入れ、ももの皮は塩味、胸の皮はコンソメ味に仕上げる。パリパリとした軽い食感が心地よい。1袋にたっぷりと入って129円とリーズナブル。ビールとも相性抜群だ。

■地元名産ホッキがごろっ　～魚や たけだ～

　山元町の名産ホッキ貝をたっぷり使って作る鮮魚店の名物コロッケ。子どもから大人まで幅広い世代に愛され、今年9月には町が認証する山元ブランド「やまほど、やまもと。」に選ばれた。具材はホッキ貝とジャガイモのみ。ホワイトソースでこくと甘みを加え、まろやかで優しい味わいに仕上げている。衣には硬さの異なる2種のパン粉を使用。外はサクサク、中はクリーミーな食感が楽しめる。ホッキ貝の風味と存在感がしっかりと感じられる逸品だ。

（教えて！もう１品）焼き魚各種 時価

　店内で焼いた魚を販売している。取材日はサンマやメヌケがこんがりと香ばしく焼かれていた。好きな生魚を選んで購入し、焼いてもらうことも可能（別途有料）。30分ほどで焼きたての魚が手に入る。

■愛され続ける思い出の味　～松原精肉店～

　物価高の時代にありがたい、破格の1個60円。店主の85歳になる母が手作りしていて、嫁いだ時に夫から教わった思い出の味を守り続けている。コロッケの成形も手作業。長年の経験を生かし、季節や品種で変わるジャガイモの味によって、塩やこしょう、砂糖などの味付けを微妙に変えている。塩気感じる素朴な味わいはご飯のおかずにぴったり。近隣の高校生にも評判で、卒業生が大人になってから買いに来ることもあるという。

（教えて！もう１品）鶏手羽先 100g200円

　醬油とみりんに一晩漬け込みしっかり味を染み込ませている。ジューシーでうまみがたっぷり。お酒のつまみや子どものおやつにちょうど良く、誕生会やクリスマスといったイベント用として大量に購入するリピーターもいるとか。

■肉感たっぷり 熱々ぱくり　～さとう精肉店～

　主役の牛タンは、タン先をやや大きめにカットし、食感を強調。さらに国産牛のひき肉を加えることで、肉感たっぷりなコロッケが完成する。素材本来のおいしさを引き立てるため、味付けは塩、こしょうのみとシンプル。粗めの生パン粉を使用した衣はザクザクとした口当たりが心地よい。成形からパン粉付けまでを手作業で丁寧に行い、注文を受けてから揚げるのがこだわり。いつでも出来たて熱々の香ばしさとジューシーさが楽しめる。

（教えて！もう１品）伊達メンチ 324円

　最高級ランクの仙台牛を100％使用したぜいたくな逸品。口に含んだ瞬間、肉汁がじゅわっとあふれ出す。何も付けずにそのまま味わうのはもちろん、塩を少々振りかけるのもお勧め。仙台牛の上質なうまみがストレートに感じられる。

■季節限定 高め合う秋味　～アサノ精肉店～

　秋の恵みがダブルで味わえる季節限定のぜいたくなコロッケ。サツマイモと栗をつぶすのも成形するのも、全て手作業。2種の素材の存在が感じられるよう、サツマイモはしっかりつぶし、栗は粗めに砕いている。基本的に素材の甘さをそのまま生かしている。具材を存分に味わってほしいと厚めに形成。粗めのパン粉がサクサクで食べ応えがある。店の総菜や副菜が入るリーズナブルな弁当も人気で、昼時は混雑することが多い。

（教えて！もう１品）カツサンド（コンビネーション） 600円

　チキンとポーク、2種のカツサンドが入る。チキンはあっさりした岩手県産鶏胸肉を使用、辛子マヨネーズでこくを加えた。ポークは柔らかい宮城県産豚もも肉を使用、フルーティーなオリジナルソースがうまみを引き立てている。

（河北ウイークリーせんだい 2024年11月14日号掲載）