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多賀城碑の歴史を創作落語で表現 宮城の研究家・京野さん <多賀城・利府ウイーク>

多賀城碑を題材にした創作落語を披露する京野さん

 松尾芭蕉の紀行文「おくのほそ道」の研究家でアマチュア落語家の京野英一さん(76)=松島町、高座名・小花亭芭蕉=が1日、8月に国宝指定された文化財「多賀城碑」を題材にした創作落語「壷(つぼ)の碑(いしぶみ)」を多賀城市文化センターで披露した。

 多賀城碑は歌枕の壷の碑として知られる。京野さんは観客約50人を前に、芭蕉が旅で出会った商人の甚兵衛らから俳句の表現を指摘されて手直しするやりとりをコミカルに表現。多賀城碑に感涙した芭蕉が「おくのほそ道」と命名した場面では「これこそ芭蕉の思う壷だね」と締めくくった。

 創作落語は多賀城碑の文化的価値や歴史を広く知ってもらうのが狙い。京野さんは「多賀城が日本を代表する古代都市だという歴史を伝えたかった。多賀城に興味を持つきっかけになればうれしい」と話した。

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