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盲導犬との共生を児童学ぶ 宮城・川崎の富岡小で出前授業、県南地域唯一の利用者が先生役

佐藤さん(左)の相棒オルフと触れ合う子どもたち

 宮城県南4市9町で唯一、盲導犬を利用する宮城県大河原町在住の佐藤長一さん(59)の出前授業が、川崎町富岡小(児童48人)であり、3年生8人が真剣に耳を傾けた。町社会福祉協議会が協力した。

 授業は5日にあり、町出身の佐藤さんは盲導犬の役割や特徴、共に暮らす視覚障害者の心境を説明。犬の注意をそらさない四つの約束「触らず、見つめず、おやつを与えず、名前は呼ばず」も教えた。

 佐藤さんはゴールデンレトリバーの盲導犬オルフ(雄9歳)と障害物を避けて歩く実演もし、児童からの相次ぐ質問に答えていた。

 2015年、佐藤さんは100万人に1人という難病「レーベル遺伝性視神経症」を発症した。両眼1・5だった視力は0・01まで急落し、トラック運転手の仕事を辞めざるを得なかった。

 6年前にオルフとパートナーを組んだ佐藤さんは、これまでに約30回の出前授業をこなしてきた。「盲導犬は10歳で引退。相棒との生活も残りわずかで寂しいが、盲導犬ユーザーを身近に感じてもらえるよう微力ながら頑張りたい」と語った。

 佐藤成(なる)さん(9)は「盲導犬の役割は大切だと知った。視覚障害者を見かけたら手助けする」と話した。

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