避難食を火使わず温かく 山形・日用雑貨卸の西谷「あったかフードボックス」発売 発熱材と水で蒸気発生、レトルトや缶詰ほかほかに
日用雑貨・防災用品卸の西谷(山形市)は、災害避難時などに火を使わずに食品を温めることができる「あったかフードボックス」の販売を始めた。同社で取り扱うレトルト食品を詰め合わせたギフトで、楽しみながら災害に備える意識を醸成してもらう。
ボックスは京都市の会社が製造し、11月に発売。縦26センチ、横17センチ、深さ19センチのポリプロピレン製で外ケース、底に細かな穴が多数開いた中ケース、ふたから成る。中ケースにレトルト食品を入れておき、外ケースに専用の発熱材と水を入れて蒸気を発生させる。2種類のケースを重ね、ふたで密閉。内部が蒸気で満たされ、食品を温める。
アルファ化米やレトルト食品は約20分、缶の飲料や缶詰は約15分で温めることができる。ボックスは発熱材と水があれば、何度でも使える。
火は多くの人が集まる避難所では使いづらく、子どもや高齢者が扱う際は危険が伴う。冬の避難時は温かい食事の需要が高まるため、同社が詰め合わせギフトとしての商品化を思い立った。
ボックスは登山やキャンプなど屋外のイベントでの利用も可能だ。西谷友里取締役は「災害時でも、簡単かつ安全にいつもの食事に近づけることができる」と語る。
詰め合わせギフトには1人当たりの1日分、レトルト食品6袋ほどが入る。藤崎と大丸松坂屋百貨店のオンラインサイトで販売しており、藤崎は6930円で取り扱う。連絡先は西谷023(622)5677。
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