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<記憶の素描(40)芥川賞作家・石沢麻依>欠けて痛む赤

 冬の街を歩いていると、視線が赤い色に吸い寄せられ、外せなくなってしまうことがある。色彩のほとんどが冬眠しているような季節。灰色の擦りガラスに似た日差しの中でも、赤の存在感だけは鮮明に咲き誇る。帽子や…

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