「お年寄りの孤食を防ぎたい」 宮城・蔵王のコーヒー店が朝食の定額サービス 2月4日から
宮城県蔵王町遠刈田温泉のさかい珈琲(こーひー)蔵王山水苑(さんすいえん)前店は4日、朝食の定額サービスを始める。主に高齢者の孤食を防ぐのが狙いで、希望者には店までの送迎もある。看護師や介護士の資格を持つ店舗スタッフが利用者と定期的に接する中で、心身の変化を見逃さない体制を整える。
月額5000円、店までの送迎サービスも
1月31日にモニターツアーがあり、店舗近くに住む渡辺泰夫さん(82)と、渡辺昭さん(79)、理恵さん(64)夫妻の計3人が利用した。
午前8時すぎから約1時間半、トーストやサラダ、コーヒーで朝食を取りながら、看護師資格を持つ相沢海音(しおん)店長(24)と会話を重ねた。
日常的に台所に立つ昭さんは「たまには近所の人たちと一緒に食事を取るのもいい。めりはりができる」と語る。1人で食事を取ることが多いという泰夫さんは「にぎやかなのはいいんじゃないか」と受け止めた。理恵さんは「私は洋食が好きだが、和食を好む人もいるだろう」と、メニューの多様化を要望した。
相沢店長は「毎週顔を合わせれば、食欲がなかったり、口数が少なくなったりという変化に気付きやすくなる。何より誰かとコミュニケーションを取る時間が大切になる」と説明する。
定額サービスは月額5000円で、毎週火曜に実施。月に4回まで利用できる。当面の間、送迎は店近くの別荘地「蔵王山水苑」と小妻坂行政区の住民が対象。年齢は問わない。連絡先は店舗を運営するガイア0224(26)8892。
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